15時に起きる。人間として終わった1日を過ごすこと確定。何かしなければと友人に連絡するも、友人も終わっている。とりあえず家を出て、行くあてなんて無いのに電車に乗る。五反田から山手線に乗る。五反田、いつかの最終日を過ごした街だ。歌って踊った最終日。忌まわしくも楽しかったような、そんな記憶が呼び起こされる。最終順位は40位くらいだっただろうか。orionが1桁取った衝撃しか覚えていない。
電車に乗り、日曜日夕方の熾烈な椅子取りゲームに勝利した俺は、構築を組み始める。行き先など決めていない俺は、構築を組み終わるまで山手線に乗り続けることにした。20分、30分、と時間だけが過ぎていく。最近スランプ気味で、構築が完成せずに没になるばかり。はっきり言って、ポケモンは全く楽しくない。それでも考えるのを辞めないのは、最終日の1桁、10位台での戦いの興奮、高揚感を忘れられないからである。誰よりも考えて、誰よりも努力して、またあの場所で戦い、次は勝つ。最後勝つ、その未来のために俺は毎日考える。
1時間はとうに過ぎた。一周半くらいしただろうか。ようやく構築の1つが完成し、その時丁度止まった高田馬場で下車をする。高田馬場駅近くのドトールに入り、ここでもまた構築を考える。ノートを開き、前期の上位の並びに対応出来るよう試行錯誤を繰り返す。氷が溶けほぼ味のしないココアを飲み、人の配信等を参考にしながら2時間ほど考え、構築の2つ目が完成した。帰路に着くことにする。帰りは美味いラーメンでも食って帰ろうか。
雨はまだ降っている。最寄りからラーメン屋まで雨の中自転車を漕ぐ。びしょ濡れの状態で申し訳無いと思いながらラーメン屋に入り、注文をする。
美味い。 堪能した後、家へ向かう。雨はもう止み、左手にはオリオン座、右手に月が見えている。冬の始まり、もうそんな季節だ。そんな四季の変化を感じながら家に帰る。そして風呂に入り、寝る。少し先の未来に期待しながら眠りにつく。
明日先に昇るのは月の方だろう。